「東京都埋蔵文化財センター」は、都内全域での発掘調査事業や多摩ニュータウン遺跡の出土品を管理・展示などをしている組織で、
多摩センター駅から徒歩圏内の展示ホールでは、企画展示や常設展示、体験コーナーなどがありマス。入場無料。
(2023年4月訪問)
令和5年度企画展示は「多摩新街遺跡切抜帖」(会期:2023年3月21日(火)~2024年3月7日(木))。
・・・ほぼ一年間の企画展なンですネ。
メチャおもしろかったので、もっと来場者来てもいいのにナ~て思いました。
ということで、感想をちょいと。
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東京のベッドタウンとして開発された多摩ニュータウンでは、数多くの遺跡が発見されていて、発掘調査結果が時折新聞を飾ったことも。
企画展では、当時の新聞記事と併せて多摩ニュータウンの遺跡の出土品やマップなどの関連資料を観覧でき、
まるで当時のおどろきを追体験できるようであって、かつわかりやすい構成になっていると感じました。
・・・多摩ニュータウンの開発が始まった頃(戦後の高度経済成長期、東京都区部の住宅需要が著しく高まっていた頃。UR都市機構のウェブサイトによると、開発は1965年~2006年にわたった、とありマス)は、ちゃんと遺跡発掘調査が実施されるようになってた時代なンですね。
なんとなく、所謂新興住宅地のエリアほど、遺跡のデータが多いイメージがありマス。
地域による遺跡の多さはそれだけが理由ではないでしょうが、たとえば千葉や横浜ってめっちゃ遺跡多いですよね。
個人的にも多摩ニュータウンという地域は、なんか気になる場所。標高が高いし、ずらりと並ぶ集合住宅の中には個性的な物件も。
そのような場所の遺跡情報がつまった企画展、惹かれマス。
当時の新聞記事が面白かった。
とくに見出し。
「多摩ニュータウンは狩猟場だった 住居から出稼ぎ イノシシなど現地解体 縄文の落とし穴5400基」(毎日新聞 1987年5月13日付)とか。(5400基て!)
「多摩ニュータウン 旧石器時代にも”大団地”」(東京新聞 1982年7月18日付朝刊)とか。
「イワシ文様の縄文土器 多摩ニュータウンの遺跡から発掘 深鉢口縁にクッキリ 骨を「杉綾」形に押しつけて」(毎日新聞 1985年11月7日付)の、小見出し?ていうンですか? 専門家のコメントの段落の最初に「さすが縄文人 ダイナミック」w
・・・なんか当時の新聞メディアの勢いみたいなのも感じますね。
土器は作られた時期や地域によって特徴があるため、形や模様の違いを根拠に「型式」(けいしき)を定め、型式間の新旧を判断することができるンだって(土器編年)。
で、型式の一覧(土器、写真、図と併せて)が会場にありマス。
よく”~~式”とか聞くけど、なんのこっちゃですよね。
実際、その一覧を見ても、全く覚えられないですけど・・・こういう資料が手元にあると、
今後古代の土器の企画展などを見に行く際、助かるかもしれない。
常設展示は企画展と同じ会場。
遺跡が964箇所ある多摩ニュータウンで発見された数々の出土品や、旧石器時代~江戸時代までの通史を紹介する内容。
「多摩ニュータウンNo.471遺跡出土の土偶(多摩ニュータウンのヴィーナス)」(縄文時代中期前半)の展示アリ。2009年にイギリスの大英博物館で開催された「土偶 The Power of the DOGU」でも展示されたとのこと☆
体験コーナーがユニーク。
土器の復原チャレンジや、
土器の模様をつけたり、土器の模様を写し取ってみたり、
すりつぶす体験をしたり。
八王子市のNo.72遺跡で発掘された縄文土器が山積みとなっているクレーンキャッチャー(;'∀')
※動きません。
オリジナルブックカバー。洒落てる。
縄文柄スタンプも押せマス。
ということで、楽しい東京埋蔵文化財センター。
オススメ☆彡
【東京都埋蔵文化財センター】
所在地 東京都多摩市落合1丁目14−2(小田急多摩線「小田急多摩センター」駅から徒歩4分、
または京王相模原線「京王多摩センター」駅から徒歩6分)
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