【神奈川県立歴史博物館】特別展「洞窟遺跡を掘る -海蝕洞窟の考古学-」を観てきたョ【会期:2022年6月26日まで】

2022年5月20日金曜日

関東の遺跡

神奈川県立歴史博物館の特別展「洞窟遺跡を掘る -海蝕洞窟の考古学-」を観てきました。

神奈川県の三浦半島には遺跡が多数あるンです。しかもその遺跡は、長い時間をかけて波に削られて形づくられた自然の洞窟(海蝕洞窟)だったりします。
この特別展では、三浦半島の洞窟遺跡や周辺の遺跡の出土資料をずらりと展示。
担当学芸員の味のある手書きコメントが添えられてたり、
遺跡調査機材、出土資料の整理現場も展示されていて、画期的だナ~と思いました。


【特別展「洞窟遺跡を掘る -海蝕洞窟の考古学-」】
会期:2022年4月29日(金・祝)~6月26日(日)
休館日:月曜日
観覧料:一般の場合、特別展のみ700円・特別展&常設展セットで900円
会場:神奈川県立歴史博物館1回特別展示室・コレクション展示室
※観覧料金など詳細・最新情報は神奈川県立歴史博物館HPをご確認ください。


展示物のほとんどは写真撮影可能です。

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以下は私のつぶやきみたいな感想。

小中高における日本史の授業は古い時代をさかのぼると、特に取り上げられがちな舞台は西日本なので、
そもそもそ東日本や東京近辺に古墳時代ぐらいまでの遺跡があるイメージがなかったンですョ(これまた勝手なイメージなンですけどネ)。
けど神奈川に滞在してみて、実に県内にはたくさんの場所で遺跡が発掘されていることを知りました。神奈川だけでなく、千葉や埼玉、東京、北関東でも。
それらの地域について、これまで実際に現場へ遺跡を見に行ったり、博物館で資料を見たりしてきました。
けどね、それでも、三浦半島でたくさん遺跡の発掘がされていることはこの特別展に来るまで知りませんでした。
三浦半島って海に向かって急峻な地形の場所が多いイメージもあるので、
そういうエリアと遺跡、という組み合わせが、私の頭の中ではなかったです。
けど今回の特別展では、
実際に遺跡がある場所や発掘現場の大きな写真パネル展示もあるので、わかりやすいですし、面白かったです。
たとえば「海外第1洞窟遺跡」は、道路沿いのひょこっと低い、小さい丘みたいな場所に、まるでトンネルみたいなビジュアルで存在するみたいなンですョ。なんだか不思議。
これまで三浦半島には何度かクルマで行ったことあるので、ひょっとして横を通ったことがあるのではないか??と思いました。

これまでも県内遺跡の資料展示は見に行ったことがあります。
そして、古代の遺跡には貝塚があったりすることも知ってるので、貝は大昔の人々にとっても重要な栄養源だったンだろナーとはなんとなくわかっていましたが、
今回の特別展では、遺物の貝殻がずらずらずら~~~~~~っと☆実にたくさん展示されてるのです。
これほど貝殻の資料が多い展示会へ行ったのは初めて。
海に面している地域の遺跡、というのは全国各地にありそうだけど、
三浦半島はホントに海に囲まれてますもンね。だから猶更、海関連の遺物ってたくさん出てくるンだろナーとか、観ていて思いました。
昔の人は貝をどうしていたのか?というと・・・食料として活用していたのは、従来からイメージしやすかったですが、
今回の企画展では、貝殻を加工して作られた貝輪(装飾品?)もずらりと展示されていたのも印象的でした。

今回の展示で衝撃的だったのは、
県内の遺跡で発掘された人骨(頭部)です。
異なる時代のものであろ人骨が並べられていて、
確か…時代によって歯の様子とか異なるかもしれないからチェックしてみてね、といった説明書きが、展示会場にはあった気がするンですが。
答えはよくわからないけど、歯並びって食生活の影響を受けてそうですよネ。
ちなみに、
毘沙門洞窟遺跡の資料の人骨で、「弥生時代後期か」といわれているものは、
「下顎は多くの歯が抜けて歯槽が閉鎖している。歯周病によるものと考えられている」と説明されていたので・・・歯周病ってそのころからあったのネー(;'∀')

ミュージアムショップでは、
特別展の図録のほか、テーマに関連する書籍類、勾玉アクセサリー・お菓子(!)・広報物のデザインを担当されたイラストレーターさんのコダイノセイレイシールなどが並んでいました。
この特別展に限らず、考古学や神奈川の歴史関連の書籍、ミュージアムグッズなどもたくさん並んでいマス。
さとうさんのイラストを見ることができるポスター。かわいいです(*´▽`*)

博物館内にある「喫茶ともしび」では、特別展期間限定メニューもありますョ


なお、神奈川県立歴史博物館は言わずもがな、めちゃめちゃ歴史的価値を感じさせられる建物。
「国指定史跡 旧横浜正金銀行本店」とのことです。

しかし、入り口は、この赤い階段がイイ感じのコチラではないです。


裏手(?)に回ったところ。コチラから入りマス。

博物館内にはエスカレーターがあったりして、現代的な構造になっています。
たとえば1Fの廊下はレトロ感がありますが、トイレのドアは自動ドアになってたりして、使いやすいように工夫されているようです。

【神奈川県立歴史博物館】
所在地 横浜市中区南仲通5-60
(みなとみらい線「馬車道」駅 3番・5 番口から徒歩1分、
市営地下鉄 「関内駅」9番口から徒歩5分、
JR「桜木町」駅新南口から徒歩5分)

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